緑の刺客、第3の男グリーングラスとライバル
ファン目線での競馬レポート
競馬界に今なお語られるTTGの3頭。
今回は、緑の刺客と呼ばれた第3の男グリーングラスについて、ファン目線でのレースレポートを載せました。
トウショウボーイとテンポイントと言う大きな存在にどの様に挑んだのか、戦術は如何なるものか分かるかもしれません。
※この記事は、TTG対決のみを扱っています。
4歳新馬戦(vsトウショウボーイ)
TTの2頭に次ぐ第3の男として注目を浴びたグリーングラス。
そんなグリーングラスのデビュー戦は年が明けた4歳の1月であった。
晩成型の血統だったが評判は高く、新馬戦を2番人気でレースを迎える。
レースでは同じくデビュー戦であったトウショウボーイの独壇場。
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1番人気のトウショウボーイは直線で抜け出す。
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トウショウボーイに離される後続たち。
グリーングラスも離された。
新馬戦は4着と苦い結果となった。
第37回菊花賞(vsトウショウボーイ、テンポイント)
クラシック三冠最終戦、菊花賞。
トウショウボーイとテンポイントの2強ムードの中、ここで第3の男の強さが炸裂する。
スタートを切ると先頭集団に入り、後に5、6番手に控える。
枠が11番とほぼ真ん中だったが、内に進路を取る。
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1周目の正面に入った後も、依然4、5番手を内のポジションで通過。
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第2コーナーに入ると外にテンポイント、トウショウボーイが共に現れ、グリーングラスの前へ上がる。
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坂の上りに差し掛かると、少し外へ進路を取ったが最後の直線では最内を選択。
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外を選択した2頭を寄せ付けない走りでゴールを目指す。
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外からテンポイントが襲いかかったが、粘り勝ち。
2強を抑え、菊のタイトルを獲得した。
勝利したグリーングラスは単勝12番人気だった。
第75回天皇賞(vsテンポイント)
古馬初の対戦は、テンポイントとの3200mの長距離戦。
菊花賞馬と言う事もあり、期待は大きい。
内枠からスタートのグリーングラスは、1度2番手へ上がるも、その後に5、6番手に落ち着く。
すぐ横にはテンポイントが着けている。
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バラけた馬群の前目を走り、正面スタンドに入る。
正面スタンドを通過する際は、昨年制した菊花賞の様に最内で通過。
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テンポイントが落ち着いた雰囲気で通過する中、グリーングラスは歓声に驚いたのか少しかかり気味に。
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最内を走っていたがコーナー通過後に少し外に出る。
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グリーングラスはマークされる様な形で、真後ろにテンポイントが続く。
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第3コーナーに差し掛かり、馬群が密集し始めるも、グリーングラスはポジションを保ったまま。
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最後の直線に向くと、いつも間にか最内を走る。
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しかし、先に先頭に立った外のテンポイントが3200mの長丁場を制す。
昨年制した菊花賞と同じような直線での勝負となったが、4着でレースを終えた。
盾を獲得する事は出来なかった。
第18回宝塚記念(vsトウショウボーイ、テンポイント)
三つ巴戦、連勝へ
昨年制した菊花賞以来となる三つ巴戦。
狙うは三つ巴対決の連勝。
大外枠からの良いスタートを切り、トウショウボーイ、テンポイントに続き3番手に。
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そのまま正面を通過し、向正面でも3番手を保ち走って行く。
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第3コーナーで、グリーングラスはテンポイントに並びかける。
テンポイントもスパートをかける為に動き始る。
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3頭の差はほぼなくなり、最内のトウショウボーイ、真ん中のテンポイントを横目に外からグリーングラスが並んで直線を迎える。
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トウショウボーイとテンポイントを交わしにかかったが、グリーングラスは前の2頭に離された。
4馬身差の3着。
三つ巴戦の連勝とはならなかった。
第76回天皇賞(vsトウショウボーイ)
府中3200mの秋の天皇賞。
得意の長距離でグリーングラスは外枠発走だった。
外枠からのスタートであったが、その事を関係なしに先頭集団へ馬体を押し上げて行く。
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早くも馬群が縦に伸び始めて行くと、グリーングラスはトウショウボーイを見る様にして5番手を追走。
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正面スタンドに入った後、トウカンタケシバが4、5馬身離す展開に。
2番手のトウショウボーイに続く様にグリーングラスはいる。
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第1コーナーを曲がると、先頭との差はなくなり馬群が密集し始める。
グリーングラスは5番手あたりで向正面に入る。
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向正面の中間あたりで、さらに馬群が固まり、第3コーナーでトウショウボーイが先頭に躍り出る。
グリーングラスが2番手でピッタリ着いて行く形となる。
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トウショウボーイとほぼ並んでコーナーを最後の直線へ。
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トウショウボーイが抜け出すと、それに負けじとグリーングラスはスパートをかけるが失速。
共にトウショウボーイも失速。
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クラウンピラードに内から、そしてホクトボーイに外から交わされる。
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そのまま息を吹き返す事無く、後退した。
得意としていた長距離で5着であった。
第22回有馬記念(vsトウショウボーイ、テンポイント)
最後の三つ巴戦
5歳最後のレースは有馬記念。
このレースで三つ巴対決は最後となる。
スタート後に先頭に行ったトウショウボーイとテンポイントとは裏腹に、グリーングラスは真ん中5番手に。
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正面スタンドをそのままの順位で通過。
向正面では動き出すタイミングを見計らう様に走って行る。
中団馬群は先頭と離れている。
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中盤に差し掛かかり、トウショウボーイが先頭に出る。
グリーングラスはテンポイントの後ろ3番手に上がる。
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最後の直線、内で叩き合う2頭に外から襲いかかるも3着。
最後の三つ巴対決は、3着となったグリーングラス。
2着との差は1/2馬身だった。
グリーングラスの後ろ、4着とは6馬身も開いていた。
さいごに
トウショウボーイとテンポイントに挑んだ第3の男。
緑の刺客グリーングラスが見せた競馬は、2強に劣らない強い競馬そのもの。
新馬戦から菊花賞制覇までの上がり具合は、凄まじいものです。
グリーングラスの情報
1973年4月5日生
2000年6月19日没 27歳(旧28歳)
父インターメゾ
母ダーリングヒメ
母父ニンバス
[生産者]
諏訪牧場
[馬主]
半沢吉四郎
[競走成績]
26戦8勝
[主な勝ち鞍]
1976年 菊花賞(八大競走)
1978年 天皇賞(春)(八大競走)
1979年 有馬記念(八大競走)